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クルクミンの心不全に対する新たな予防効果確認 日米の学会で発表

国立病院機構京都医療センターの長谷川浩二 部長と静岡県立大学薬学部の森本達也 教授らによる共同研究により、高吸収型クルクミンが高血圧性心肥大患者の心臓機能を改善することが確認され、11月13日から米フロリダで開催される米心臓協会年次学術集会と同14日から札幌市で開催される国際機能性食品学会2011で発表される。

研究グループは2008年にマウスにおいてクルクミンが心不全の進行を抑制することを発表したのに続き、セラバリューズ社(本社・東京、橋本正社長)が新たに開発した高吸収型クルクミンを高血圧性心肥大患者に摂取させたところ、患者の左室拡張障害が有意に改善したという。同グループはクルクミンが心臓の機能を改善することをヒト試験で証明したのは世界で初めてとしている。

左室肥大の高血圧患者30人に高吸収型クルクミンを1日60mg半年間投与した結果、組織ドップラー心エコーによる評価で左室拡張障害が改善された。

左室拡張障害は一般には加齢に伴って心臓の筋肉が硬くなる現象で、高血圧など循環器系疾患や糖尿病、喫煙やストレスなどによって進行していき最悪のケースでは拡張不全を引き起こす。高齢者に多い、心臓機能の低下により肺に水が溜まるうっ血性心不全も主にこの左室拡張障害が関与しているとされている。

長谷川部長は「今回の研究結果は食品であるクルクミンの人体への効果の一つを証明したものであり、治療薬としての効能を示すものではないが、心臓の加齢現象を高吸収型クルクミンによって抑えられることが分かった」と話しており、心不全の新たな予防・治療方法として高吸収型クルクミンが注目を集めそうだ。

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